ウォーターサーバーは、家庭やオフィスで手軽に美味しい水を飲むための便利な設備です。
大きく分けると「宅配ボトル式」と「浄水型」の2種類があり、それぞれ特徴や使い勝手、コスト面に大きな違いがあります。
どちらを選ぶかで日々の利便性やコストパフォーマンスが変わるため、しっかり比較検討することが大切です。本記事では、両タイプのメリット・デメリットを詳しく解説し、使用シーンや選び方のヒントも紹介します。
1. 宅配ボトル式ウォーターサーバー
宅配ボトル式は、定期的に配送される水ボトルをサーバーに設置して利用します。天然水やRO水など種類を選べ、採水地直送の水を味わえるのが魅力です。
メリット
メリット | 詳細 |
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高品質な天然水が飲める | 採水地直送の天然水やRO水を選べ、ミネラル成分や風味を楽しめる。水の品質や味にこだわる人向け。 |
水の安全性が高い | 工場で殺菌・密封され、開封するまで衛生的に保たれるため、小さな子どもや高齢者にも安心。 |
災害時の備蓄水として活用可能 | 未開封で半年〜1年保存可能で、防災備蓄にも有効。災害時にもすぐ飲用可能。 |
工事不要 | 電源があれば設置可能で、賃貸住宅でも導入しやすい。引っ越し時も移設が容易。 |
種類やデザインが豊富 | 卓上型から床置き型まで、インテリアに合わせて選べるモデルが多い。 |
デメリット
デメリット | 詳細 |
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ボトル交換が重労働 | 12Lで約12kgあり、交換時に持ち上げる負担が大きい。特に高齢者や女性にとっては負担。 |
保管場所が必要 | 配送ボトルのストック置き場が必要で、スペースを取る。 |
消費ノルマ契約が多い | 月ごとの最低注文本数が設定され、消費が少ない月は余ってしまうことも。 |
ランニングコストが高め | 1Lあたり100〜150円程度と、長期的には割高になりやすい。 |
ゴミの発生 | ワンウェイボトルの場合は廃棄やリサイクルの手間がかかる。 |
2. 浄水型ウォーターサーバー
浄水型は水道水をサーバー内のフィルターでろ過して利用します。水道直結型やタンク補充型があり、ボトル交換不要で使えるのが大きな利点です。
メリット
メリット | 詳細 |
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水が使い放題 | 月額固定料金で飲用・料理・ペット用など多用途に利用可能。大量利用に向く。 |
重いボトル交換不要 | ・水道直結型の場合、水道直結で供給されるため、交換作業が不要。負担がゼロ。 ・タンク補充型の場合、タンクに水道水を注ぐため、水道直結型に比べると負担はあるが宅配ボトル式ほどの負担はない。 |
保管スペース不要 | ボトルストック不要で、キッチンや室内を広く使える。 |
高性能フィルター搭載 | 不純物や残留塩素を除去し、美味しい水を生成。最新モデルはミネラル保持機能も搭載。 |
環境負荷が少ない | 配送不要でCO2排出やプラスチックごみ削減につながる。 |
デメリット
デメリット | 詳細 |
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設置工事が必要な場合あり | ・水道直結型は分岐工事や管理会社の許可が必要なこともある。 ・タンク補充型は工事不要。 |
停電・断水時は利用制限あり | 水道や電気が止まると利用できないため非常時には不向き。 |
天然水ではない | 水道水が原料で、天然水特有の風味やミネラルはない。 |
少量利用では割高 | 月額固定制のため、使用量が少ない場合は損になることも。 |
フィルター交換の手間 | 半年〜1年ごとの交換が必要(業者または自己交換)。 |
3. コスト比較表
項目 | 宅配ボトル式 | 浄水型 |
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初期費用 | 無料〜数万円 | 無料〜数万円(工事費含む) |
月額費用 | 3,000〜8,000円(使用量による) | 3,000〜4,500円 |
水の単価 | 約100〜150円/L | 定額制(使うほどお得) |
保管場所 | 必要 | 不要 |
工事 | 不要 | ・水道直結型の場合、必要 ・タンク補充型の場合、不要 |
災害時利用 | 可能(未開封ボトル) | ・水道直結型の場合、不可(断水時) ・タンク補充型の場合、可能(補充している場合に限る) |
環境負荷 | 高(配送・ボトルごみ発生) | 低(配送不要) |
4. おすすめタイプ早見表
条件 | おすすめタイプ | 理由 |
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天然水の味や品質重視 | 宅配ボトル式 | 採水地直送で風味豊か、ミネラル補給も可能。 |
災害時の備蓄も兼ねたい | 宅配ボトル式 | 長期保存できるボトル水で安心。 |
水を大量に使う家庭 | 浄水型 | 定額で使い放題、料理や飲料に惜しみなく利用可能。 |
ボトル交換や保管の手間を減らしたい | 浄水型 | 重い交換作業なしで空間を有効活用できる。 |
月額費用を一定にしたい | 浄水型 | 使用量に関係なく固定料金。 |
環境負荷を減らしたい | 浄水型 | 配送不要でごみ削減。 |
5. 使用シーン別おすすめ
- 単身者・少人数家庭:利用量が少ない場合は宅配ボトル式の小容量プランが経済的。
- 大家族・オフィス利用:浄水型でコストを抑えつつ、安定供給が可能。
- 防災備蓄を重視:宅配ボトル式で長期保存水を確保。
- 環境配慮を重視:浄水型で配送や廃棄物を削減。
まとめ
- 宅配ボトル式は「天然水の風味」「防災時の備蓄」「工事不要」を重視する方に最適。
- 浄水型は「大量利用」「手間削減」「コスト安定」「環境配慮」を求める方に向いています。
ライフスタイルや家族構成、設置環境を考慮して選べば、ウォーターサーバーをより快適かつ経済的に活用できます。両方式の特徴を理解したうえで、自分に合ったタイプを選ぶことが長期的な満足度につながります。